熱中症の救急搬送、65歳以上が約6割

総務省消防庁のデータによれば、夏期の熱中症による救急搬送のうち65歳以上の高齢者が約6割(2024年5〜9月で57.4%)を占めています[1]。さらに、その発症場所の約半数が住宅などの居住場所、つまり「家の中」です。

「外に出ていないから大丈夫」は誤解です。離れて暮らす親御さまほど、室内の熱中症リスクに気づきにくいもの。本記事では、高齢者が熱中症になりやすい理由と、施設・在宅それぞれの対策を解説します。

なぜ高齢者は熱中症になりやすいのか

高齢者が熱中症になりやすいのには、生理的な理由があります。①暑さやのどの渇きを感じにくくなる(体温調節機能・口渇感の低下)、②体内の水分量が若い頃より少ない、③持病や服薬の影響で体温調節が乱れやすい、④「電気代がもったいない」とエアコンを我慢する傾向。

特に認知症がある方は、暑さの自覚や水分補給の判断そのものが難しくなります。本人任せにせず、周囲の見守りが不可欠です。

在宅で離れた親を守る見守りのコツ

遠方の親御さまには、①エアコンを「つけっぱなしでいい」と繰り返し伝える、②室温計・湿度計を見える場所に置く、③こまめな水分補給の声かけ(電話のたびに確認)、④経口補水液を常備しておく、⑤猛暑日は電話の頻度を上げる、といった対策が有効です。

とはいえ、遠距離では限界があります。猛暑が続く時期だけショートステイを利用し、空調管理された施設で過ごしてもらうのも、確実な熱中症対策の一つです。

介護施設の暑さ管理体制

信頼できる施設は、夏場の暑さ管理を体制として行っています。確認したいのは、①全居室・共用部の空調完備、②看護師・介護職員による定時の水分チェックと記録、③室温・湿度の管理基準、④体調変化時に協力医療機関とすぐ連携できるか。

施設見学の際は、こうした健康管理体制も質問してください。見学の着眼点は施設見学チェックリストにまとめています。

水分補給と「かくれ脱水」への注意

高齢者は、明らかな脱水になる前の「かくれ脱水」の段階で見過ごされがちです。皮膚や口の中の乾燥、尿の色が濃い、軽いだるさ・ふらつきは要注意のサイン。施設では、お茶や水だけでなく、必要に応じて経口補水液やゼリー飲料で水分・電解質を補います。

飲み込みが心配な方には、とろみをつけた水分を提供します。嚥下面の対応は施設の食事の記事もご覧ください。

梅雨明け前後と猛暑日が特に危険

熱中症は真夏だけでなく、体が暑さに慣れていない梅雨明け前後にも多発します。気温が急に上がる日、湿度が高い日は、屋内でもリスクが高まります。「まだ6月だから」と油断せず、早めの空調・水分対策を習慣づけましょう。

宗德グループの夏場の健康管理

宗德グループの各施設では、看護師と介護職員が連携し、夏場の水分摂取量の記録、室温・湿度の管理、体調変化時の協力医療機関への即時連絡を行っています。ヴィラきみかげ荘葵水ケ花とも、空調管理された環境で、暑い季節も安心して過ごしていただけます。

「夏の間だけでも預かってほしい」というレスパイト利用のご相談も承っています。

「夏が心配」を相談してください

猛暑が年々厳しくなる中、離れて暮らす高齢の親御さまの夏の過ごし方は、多くのご家族の心配ごとです。短期のショートステイから定期利用まで、夏を安全に乗り切る方法を一緒に考えます。宗德グループ本部024-937-0380へお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人
宗德グループ 看護師・生活相談員チーム
施設での夏場の健康管理、離れて暮らすご家族の見守り相談に対応。猛暑期のショートステイ活用もご提案します。 著者プロフィール →
出典・参考文献
  1. 総務省消防庁「熱中症による救急搬送状況」:公式
  2. 環境省「熱中症予防情報サイト」:公式