ご家族を見送ったご家族へ

長い介護を経て、ご本人を見送られたご家族へ ── まずは、本当にお疲れ様でした。深い悲しみと、安堵感と、これから始まる手続きへの戸惑い ── 多くの感情が押し寄せる時期かと思います。

本記事では、死亡後14日以内に必要な実務手続きと、ご家族の心の整え方(グリーフケア)の両面を、介護を見送られたご家族向けに整理します。

【0〜7日以内】死亡届と葬儀

死亡届:医師が発行する死亡診断書を持って、市町村役場に7日以内に提出します[1]。提出すると火葬許可証が発行されます。

葬儀:火葬・葬儀社の手配、菩提寺との調整、参列者への連絡、香典返しの準備など。喪主と親族で役割分担して進めます。

※葬儀社は事前に決めておくことをお勧めします。慌てて決めると費用が膨らむケースが多く見られます。

【〜14日以内】公的手続きの主要なもの

死亡後14日以内が期限の主な手続き[2]
① 国民健康保険資格喪失届(市町村役場)
② 後期高齢者医療保険資格喪失届(後期高齢者の場合)
③ 介護保険資格喪失届(市町村役場)
④ 世帯主変更届(故人が世帯主だった場合・正当な理由なく未提出は5万円以下の過料)
⑤ 国民年金の死亡届(14日以内)
⑥ 厚生年金の死亡届(10日以内・要注意)

【〜数か月以内】相続・税務

相続関連:相続人の確定、遺産分割協議、預金・不動産の名義変更。
所得税の準確定申告:故人の所得を死亡から4か月以内に申告。
相続税申告:相続発生から10か月以内(基礎控除超え時)。
生命保険金請求:保険会社へ。受取人指定があれば相続財産とは別扱い。

これらは行政書士・税理士・司法書士など専門家に依頼するのが現実的です。介護施設の生活相談員から適切な専門家を紹介できる場合もあります。

施設入所中だった方の手続きの特殊性

特養・グループホーム等に入所中だった方を見送った場合、追加の手続きがあります。
① 施設の退所手続き(私物の引き取り、未払い分の精算)
② 介護保険負担限度額認定証の返却
③ 住所地特例で他県施設利用だった場合、住民票の戻し手続き

葵水ケ花など宗德グループの施設では、生活相談員がこれらをサポートします。看取り後すぐの混乱期に「次は何を」と迷わないよう、チェックリストをお渡しします。

グリーフケア(悲嘆の作業)── 心の整え方

公的手続きが落ち着くと、今度は心の整理が始まります。介護を見送られた後の喪失感は、「ホッとした」「申し訳なかった」「もっとできたのでは」「自分の人生がない」など複雑な感情が混在します。これは正常な反応です。

グリーフケアの基本は「無理に立ち直ろうとしない」「感情を抑え込まない」「人とつながる」。同じ経験をした方の語り合い(自助グループ・遺族会)が支えになるご家族も多くいます。

「介護ロス」というもう一つの困難

長く在宅介護をされてきたご家族は、ご本人を見送った後に「介護ロス」と呼ばれる虚無感に襲われることがあります。生活の中心だった介護がなくなり、何をしていいか分からなくなる状態。

対策:①新しい日課を作る(趣味・運動・地域活動)、②ご自身の通院・健康診断を再開、③同じ経験をした方とのつながり、④必要なら心療内科やカウンセリング。「介護が終わった=幸せが戻る」とは限らない現実を認めることが、回復の第一歩です。

施設からのアフターケアも

宗德グループでは、看取り後のご家族にも生活相談員がアフターケアの形で関わります。施設に立ち寄ってお茶を飲みながらお話する、追悼の催しに参加するなど、無理のない範囲でのつながりを大切にしています。

「あの時は本当にお世話になった」「お話を聞いてもらえて気持ちが軽くなった」というご家族のお声が多くあります。看取りで途絶えるのではなく、ご家族との関係が次の段階に移る ── それが宗德グループの考える看取りです。

ひとりで抱え込まないで

看取り後の手続きも、心の整理も、ひとりで抱え込まなくて構いません。ご家族・親族・専門家・施設・地域のつながりを総動員してください。

宗德グループは、看取り前から看取り後まで一貫してご家族に寄り添う「介護の駆け込み寺」を目指しています。困りごとがあれば、本部024-937-0380または葵水ケ花0287-92-1530までお電話ください。

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この記事を書いた人
葵水ケ花 生活相談員・看護師チーム
看取り介護加算対応の現場で、看取り前後のご家族支援を多数経験。グリーフケアもサポート。 著者プロフィール →
出典・参考文献
  1. 法務省「死亡届について」:公式
  2. 行政書士スター相続相談所「死亡後14日以内の手続き」:公式